今回の目次
京都競馬場ダート1,800Mのコースの特徴
京都競馬場のダート1800Mは、ダートコースをほぼ一周する形になります。スタート位置はゴール位置よりも手前からスタートし、グルッと1周してくるのでコーナーは4つになります。
軽い馬場なので、パワー系の馬だけでなくスピード系の馬も良い成績をだす事もあります。
逃げ馬や先行馬が基本的に有利で、最後の直線で追い込みをかけてくる馬はなかなか厳しいと思います。
枠順についても内枠有利で、特に1枠の馬は展開に恵まれる事が多いです。2010年から2016年にかけてクラス別にデータを集めてみましたので、見ていきましょう。
新馬・未勝利クラス(2010年~2016)
どの種牡馬の血統を買うのが良いか?
新馬戦や未勝利戦で一番オススメしたいのは、ネオユニバース産駒です。
下の成績表をご覧頂いても分かりますが、勝率や複勝率だけでなく、単勝回収値も296とかなりおいしい馬券にもなっています。おいしい馬券というのはオッズ以上に好走する事が多いという事です。
他にもキングカメハメハ、マンハッタンカフェ、アグネスタキオン、ディープインパクト産駒も注視する必要があるでしょう。
特に複勝率を重視するならディープ産駒は50%を超えているので信頼性が高いです。
新馬戦・未勝利戦の母系の血統は?
母父で良い成績を出しているのは、ブライアンズタイムとキングマンボです。ブライアンズタイムはロベルト系、キングマンボ系のキングカメハメハも安定した成績を出しているので、馬券に組み入れた方が良いかもしれません。
ストームキャットも時々万馬券にからむ事があるので、注目する必要があると思います。このデータではRahy産駒もとても相性が良いのが分かります。
レッドゴッド系の馬ですが、この系統の馬は、気性が激しくて闘争心豊かな馬と評価されています。もしレッドゴッド系が出走表にあったら、穴馬としてマークしても面白いと思います。
騎手の成績は?
新馬戦や未勝利戦ではルメールとデムーロが圧倒的な勝率と複勝率を誇っています。強い馬に乗る事が多いというのも一因だと思いますが、このクラスでは騎手で選んでも良いと思えるくらいのデータになっていますね。
日本人でも岩田騎手や川田、福永騎手も複勝率が高いのでオススメだと思います。デムーロの乗る馬は、ただでさえ過剰人気になるのに、単勝回収値が100を超えているのが素晴らしいですね。
未勝利戦の前走着差
未勝利戦での重要な指標なのがこの前走の着差です。下のデータを見ると、前走でハナ差やクビ差で敗れた馬は強いです。勝率が32%で複勝率も60%にもなっている。
前走でどれだけ1着馬との差が少ないかが大事だと思います。未勝利戦を予想する時には大事なデータだと思います。
未勝利戦の前走距離別の成績
未勝利戦の前走でその距離を走っている馬が強いか?のデータを調べてみたところ、前走で2200Mを使った馬が一番勝率が高い事が分かりました。次に高いのは同じ1800Mを使った馬です。
特に京都の芝2200Mを使った馬は勝率が14%になっているので、もし前走で同じ京都の芝2200Mを使った馬がいたらマークしておきましょう。
新馬戦・未勝利戦の枠順別の成績
新馬戦や未勝利戦の場合は1枠の勝率が一番高いです。理論的には内枠が有利だと思いますが、1枠でスタートをしっかり決めることが出来れば、位置取りで有利になるからだと思われます。
人気馬で1枠なら有力な候補になるかもしれません。1枠以外だとそれほど差が無いデータになっています。
新馬戦・未勝利戦の脚質別成績
脚質別に見ると、最後方で待機して3コーナー辺りからスパートを掛けてロングスパートが出来る馬であれば勝利する確率も高いです。
しかし、そのような馬は力が抜き出ている馬が出来る技だと思います。基本的には逃げや先行馬が有利だと思います。
水色の部分を見ると、最後の3ハロンの脚が1位の馬の勝率と連対率も高いです。最後の脚を持っている馬の馬券も買う方が良いという指標ですね。
500万以下クラス(2010年~2016)
どの種牡馬の血統を買うのが良いか?
新馬戦や未勝利戦ではネオユニバースが良い成績をおさめていたのですが、500万クラスになると逆にネオユニバースの勝率がかなり低くなってしまっています。
単勝回収値も33となっているのという事は、過剰人気になっているという証拠です。新馬戦や未勝利戦で勝ってきたネオユニバース産駒が苦戦しているようです。
このクラスではゴールドアリュールやアグネスタキオン、クロフネが良いようです。さらにワイルドラッシュ産駒の勝率が素晴らしいのも特徴です。
もしワイルドラッシュ産駒がこの500万クラスにいるなら要注意ですね。
500万クラスの母系の血統は?
母父に関しては、新馬戦と同じくブライアンズタイムが安定しています。フレンチデピュティとエルコンドルパサーも高い勝率をだしているので、チェックしましょう。
新馬戦や未勝利戦ではキングマンボが良かったですが、500万クラスになると成績がイマイチになってしまっています。
勝率や複勝率は決して悪くないですが、単勝回収値が52という事はオッズよりは好走していないというデータが表れていますね。
500万クラスの騎手の成績は?
500万クラスでは外国人騎手はこのデータに入っていません。一番成績が良いのは四位洋文騎手です。勝率が24%、複勝率42%はいずれもトップです。
他には池添謙一騎手、浜中俊騎手も単勝回収値が100を超えているのでオススメ出来ると思います。福永や岩田騎手の複勝率も37%以上と素晴らしいですが、単勝回収値の低さを見ると少し馬券を買う気が薄れてしまいますね。
500万クラスの前走着差
前走着差をみると、2着に1秒以上の差を付けて買ってきた馬は勝率が38%近くあり、複勝率も50%を超えています。
500万クラスのデータなので、この前走は新馬戦か未勝利戦の結果になります。
戦うクラスが上になると、前走で優勝しても次のクラスでは苦戦するのが普通ですが、1秒差以上で圧勝してきた馬は500万クラスで惜敗してきた馬より勝つ確率が高いようです。
逆にギリギリ勝って500万クラスに上がってきた馬は苦戦するのがデータにも表れています。
500万クラスの前走距離別成績
前走距離に関しては、前走が同じ距離を使った馬の成績が一番良いようです。2400以上や1600以下を使った馬には少し不安が残ります。
ここは無難に前走1700から1900までの馬を優先的に選んだ方が良さそうです。
500万クラスの枠順別成績
新馬戦や未勝利戦では1枠の勝率が10%を超えていましたが、このクラスになると枠順による差が少ないようです。500万クラスでは枠順にこだわる必要性は少ないのかもしれませんね。
500万クラスの脚質別成績
脚質別の成績は、新馬戦や未勝利戦と同じでマクリの勝率が一番良いですが、これは本当に強い馬だから出来る事なので、逃げや先行馬の様に前で競馬できる馬の方が良いと思います。
マクリのデータが良いといってもその様な馬自体が少ないし、データの分母数も一桁少ないので、あまりマクリのデータを信頼しない方が良いと思われます。
1000万~1600万以下クラス(2010年~2016)
どの種牡馬の血統を買うのが良いか?
クラスが1000万クラス以上になってくると、ネオユニバース産駒がランク外になってしまっています。ネオユニバースは新馬戦や未勝利戦では買いですが、クラスが上がる毎に難しくなるという事です。
1000万クラス以上になると、ステイゴールド産駒やシンボリクエスエス等がおいしい馬券になります。キングカメハメハやクロフネも安定した成績をおさめているので、もちろんマークすべきです。
他にはフサイチペガサスやウォーエンブレム、アグネスデジタルのミスプロ系の血もよく馬券に絡んできます。
1000万~1600万以下クラスの母系の血統は?
母父の血統ではトニービンやエーピーインディ系の馬が良いようです。他にもジェネラス、ダンシングブレーブの様なノーザンダンサー系と相性が良いというデータが出ています。
1000万~1600万以下クラスの騎手の成績は?
500万クラスではランク外であったミルコ・デムーロ騎手が再びランクイン。勝率と複勝率で他を大きく引き離しています。単勝回収値も100以上と期待通りの活躍をしています。
他には川田騎手や北村友一騎手も期待値以上の活躍をしていますね。逆に福永騎手はこのクラスではあまり期待通りの活躍が出来ていないようです。
1000万~1600万以下クラスの前走着差
一つ下のクラスで勝利しても、2着と0.5秒差以内であったとしても勝率が10%未満になっています。同じクラス0.2秒差以内の負けの馬の方が成績が良いです。
つまり、前走で0.6秒差以上(3馬身差)で勝利してはじめて前走同クラスで惜敗した馬と同じ位の結果を期待できるという事です。
1000万~1600万以下クラスの前走距離別成績
前走同距離の1800よりも1900や2000を使った馬の方が勝率が若干良いようです。しかし、データの分母が違うので、過剰に意識する必要はないでしょう。
極端な距離延長や短縮がない限りは、それほど意識しなくても良いでしょう。前走1600から2000の範囲で選ぶのが妥当な選択肢だと思います。
1000万~1600万以下クラスの枠順別成績
新馬戦や未勝利戦では1枠だけが勝率10%を超えていました。500万クラスではどの枠順でも差がありませんでしたが、1000万・1600万クラスになると2枠が12%の勝率になっています。
原因は不明ですが、客観的なデータではこのような結果になっています。
連対率を含めて考えると、1枠と2枠の成績が相対的に良いのが分かります。このクラスになると、実力が拮抗しているので少しの要因で勝敗が決まる事があります。
理屈では内枠の方が有利なのが分かっていましたが、このデータもやはり内枠有利の結果が分かります。
1000万~1600万以下クラスの脚質別成績
下級クラスではマクリの成績が一番良かったのですが、この上級クラスになるとマクリの成績が少し落ちています。逃げや先行馬が有利なのは変わらないと思います。中断や後方待機は厳しいです。
オープン~全重賞クラス(2010年~2016)
どの種牡馬の血統を買うのが良いか?
オープンクラス以上になると、アグネスデジタルとキングカメハメハ産駒が期待以上の成績をおさめています。単勝回収値がともに200以上と素晴らしい成績です。
ゴールドアリュールも素晴らしい成績ですが、単勝回収値が100を大きく下回っており、過剰人気の状態です。注目はシニスターミニスターです。エーピーインディ系で、クロフネと同じデュピティミニスターの血も入っています。
オープン~全重賞クラスの母系の血統は?
母父の血統は、ラシアンルーブル、アドマイヤベガ、ラグビーボール、マキャベリアンの血が良い結果を出しています。血統でいうと、ノーザンダンサー系かミスプロ系が該当します。
エルコンドルパサーやシーキングザゴールドも相性が良いですが、これら2頭もミスプロ系に属しています。
オープン~全重賞クラスの騎手の成績は?
驚異的な単勝回収値をだしているのは、藤岡祐介騎手です。勝率や連対率、複勝率も安定した結果を出しているのでオススメ出来ます。他にも岩田康誠騎手の複勝率も素晴らしいです。
勝率だけで言うと、北村騎手も要チェックです。他にも佐藤哲三騎手や酒井学騎手も馬券に絡む確率が高いので、マークした方が良いと思います。
オープン~全重賞クラスの前走着差
前走着差のデータを見て見ると、今までと違い少し成績にムラがあるというか前走で着差無しでまけた馬が3戦3敗という結果になっています。
オープンクラスの場合、前走のクラスが様々なのであまり当てにならないかもしれません。前走がG1に出走している馬もいれば、前走で1600万クラスやG3等と色々いるので、データの数字にムラが出来るのでしょう。
オープン~全重賞クラスの前走距離別成績
前走距離では、同じ1800を使った馬の成績をベースに比べてみると、1700を使った馬の勝率が良いのが分かります。
3勝していますが、この3頭はレース当時、全て3番人気以内の人気馬だったのでこのような成績になっているだけのようです。
2200も2勝していて勝率が高いですが、この2頭も人気馬でした。だから前走2200を浸かったからといって、京都ダート1800で結果が出るわけではないと思います。
オープン~全重賞クラスの枠順別成績
枠順別でみると、3枠から5枠の成績が良くないです。中の枠よりも内枠か外枠の方が良いみたいです。
これだけ数字にムラがあるとあまり参考にならないかもしれませんが、5枠の成績が極端に悪いのが不思議です。
オープン~全重賞クラスの脚質別成績
オープンクラス以上になるとマクリを使う馬は皆無になります。1頭だけいたようですが、この時は単勝2倍の1番人気で最後の直線でハナ差で勝った馬です。
基本的に後方にいる馬ではこのクラスで最後にゴボウ抜きするのは至難の業です。
その他の参考データ
調教師別の成績は?
クラスを問わずに調教師別の成績も集めてみました。勝率が一番良いのは昆貢調教師の18%になっています。庄野靖志調教師や岡田稲男調教師もおいしい馬券になっているようです。
知名度の高い池江調教師や須貝調教師も安定した成績を出しています。角居調教師ももちろん素晴らしい成績ですが、単勝回収値が100以下という事は過剰人気気味になってしまっているようですね。
稍重や重馬場、不良馬場の場合は?
馬場が少し重くなったりすると多少影響がでます。そのような馬場の時に強い種牡馬のデータを下記に集めました。
アグネスデジタルやプリサイスエンド、キングカメハメハの様にミスプロ系が強いのが分かります。
他にもクロフネやマンハッタンカフェ、アグネスタキオンも強いです。
次に馬場が重くなったときの脚質別成績です。マクリは別として、後方から競馬になると良馬場よりも不利な数字です。
馬場が重くなるとダートの場合は逆にタイムが速くなりますので、終始前で競馬する馬がそのままバテずにゴールまで行ってしまう展開が多くなるからです。
ダートの場合、重馬場になったら、人気薄でも先行や逃げ馬がそのまま逃げ切って馬券になる可能性が少し増えるという事です。