2017年4月16日に中山競馬場の芝2000mで開催される第77回 皐月賞(G1)の予想をしてみたいと思います。
今年は、牝馬で最も注目を集めているファンディーナが参戦する予定になっています。
この牝馬の挑戦を受けるのは、共同通信杯を勝ったスワーヴリチャード、弥生賞を制したカデナ、アーリントンカップ覇者のペルシアンナイト、さらに年末のホープルステークスを快勝したレイデオロ等が待ち受けます。
※先ほど枠順発表がありました。注目のファンディーナは8枠です。脚質を考えれば、かなり良いのではないでしょうか。
皐月賞の過去の傾向
ここからは、過去の皐月賞のデータを分析しながら過去の傾向を見ていきたいと思います。
下記は、直近5回の皐月賞で3着以内になった馬のデータです。
比較的人気馬が来る
上記の直近5回の皐月賞を見ると、比較的人気サイドの決着となる事が多いようです。
基本的には、単勝オッズで一桁台の馬が馬券に絡んでおり、人気薄でも単勝オッズで30倍前後までの中穴人気が1頭絡む事があるくらいです。
昨年は、8番人気のディーマジェスティが後方一気で末脚を爆発させて快勝しました。
昨年の皐月賞を勝ったディーマジェスティは、過去5回の皐月賞で最も人気薄の勝者だったわけです。
種牡馬別の傾向
今回の皐月賞に出走予定になっている馬の種牡馬だけをリストアップし、その種牡馬別の成績も見ていきましょう。
これからご紹介するのは3枚のデータで、1番目は2007年以降の中山芝2000mの全レースの種牡馬別の成績です。
2番目は、2007年以降の中山競馬場の芝2000mの牡馬の全ての重賞レースの種牡馬別の成績、3番目は、2007年以降の皐月賞の種牡馬別の成績になります。
皐月賞だけの種牡馬データだけだと、データ数が少なすぎるので、過去10年間の同じコースの全レースと牡馬の重賞全レースのデータも掲載させて頂きました。
このデータを見ると、サイアーランキング上位の種牡馬であるディープインパクト、キングカメハメハ、ステイゴールドの3頭の種牡馬の複勝率が安定して高い事が分かります
重賞以上のレースになると、マンハッタンカフェやダイワメジャー産駒等は見劣る成績になっているのが分かります。
あとは、バゴ産駒の成績が良いのが分かります。重賞レースになっても、血統的な穴馬として意識しても良いかもしれません。
今回のメンバーでバゴ産駒はコマノインパルスになります。
2017年の皐月賞に出走予定馬の血統表
今年の皐月賞に出走予定の馬の種牡馬と母父の血統表になります。
ディープインパクト産駒は、アルアイン、カデナ、サトノアレス、ファンディーナと有力馬が揃っています。
キングカメハメハ産駒はレイデオロの1頭しかいませんが、このレイデオロも人気になりそうです。
ステイゴールド産駒はウインブライト、ハーツクライ産駒はアダムバローズ、スワーヴリチャード、マイスタイルの3頭です。
やはり、サイアーランキング上位の産駒は有力馬が多いですね。
過去10年の皐月賞の枠順別成績
次に過去10回の皐月賞の枠順別成績です。
下記のデータを見ると、大外枠の8枠の勝率や回収率が高い傾向にあります。
内枠よりも外側のポジションでレースをした方が、スムーズに直線に入れるので、最後の直線勝負に賭ける馬にとっては外枠の方がリスクが少ないのかもしれません。
過去10年の皐月賞の脚質別成績
脚質別の成績も見てみたいと思います。
回収率が高いのは逃げ馬で、200%以上の回収率があります。中山競馬場の特性上、前にいる方が良いのは確かだと思います。
最後方からの追い込み脚質はやはり、直線が短い中山では厳しいです。
末脚自慢の馬であっても、後ろ過ぎるポジションで競馬をする馬にとっては難しくなるでしょう。
過去10年の前走レース名別の成績
過去10回の皐月賞に出走した馬が、前走でどのレースを走ってきて皐月賞に臨んでいるかを見ていきましょう。
ここ10年では、前走で東京競馬場の共同通信杯を走ってきた馬の成績が素晴らしいです。過去10回で4勝、3着2回と回収率も優秀です。
共同通信杯の次は、スプリングステークス、弥生賞、若葉ステークスで好走してきた馬が良さそうです。
それ以外のレースから来た馬はかなり確率が悪いです。今年の共同通信杯を勝ったスワーヴリチャードには要注目ですね。
個人的に結構好きなペルシアンナイトは前走でアーリントンカップを勝っているのですが、このデータを見ると相性は良くなさそうです。
ホープルステークスから直行してきたレイデオロという馬がいますが、ここ10年ではホープルステークスから直行してきた馬がいないので、このデータにはありません。
過去10年の前走からのレース間隔別の成績
前走からどの位の間隔で皐月賞に臨んでくるかというデータも見ておく必要があるでしょう。
下記を見ると、前走から中3週から中8週の部分に該当する馬しか連対していません。
注目の1頭であるレイデオロですが、前走は去年のホープルステークスなので、感覚が3ヶ月以上空いてしまっています。
このローテーションをどう評価するかが、予想のポイントの一つになるのではないでしょうか。
スピード指数で比較
次にスピード指数での比較をしていきたいと思います。
TARGETのZI指数で比較
TARGETのスピード指数では、130を記録しているカデナが1番高い指数を出しています。弥生賞を快勝したことで、指数も高くなっているようです。
次に高いのが、12月のホープルステークスを勝ったレイデオロの129、3番目に高いのが128を出しているファンディーナ、125のペルシアンナイトと続いています。
共同通信杯を勝ったスワーヴリチャードは124という指数を記録しています。
KLANのスピード指数で比較
次にKLANの指数も見てみましょう。
この中で一番高い指数を出しているのは、87を記録しているアルアインです。
次は86を出しているクリンチャー、84を出しているアダムバローズ、スワーヴリチャード、ペルシアンナイトと続いています。
この画像の端が切れてレイデオロの指数が見えませんが、レイデオロは80の指数を出しています。
前走の上がり3ハロンのタイム別成績
今度は、前走でどのような上がり3ハロンのタイムを出してきた馬の成績が良いかを見てみましょう。
桜花賞に出走してきた過去10年の全頭のデータになります。
上記のデータでは、前走で上がり最速か、上がり2位以内で走ってきた馬の勝率が高くなっています。
前走上がり2位以内だと、(8-5-3-55)という成績を出していて、3位以下だと(2-5-7-92)となっています。
つまり、勝ち馬を予想する時、前走で上がり2位以内の馬を中心に考えるという事がポイントかもしれません。
さらにくわしく分析すると
さらに詳しく分析してみます。下のデータは、前走で上がり2位以内の馬の、その前走のレースの着順別の成績になります。
前走の上がり2位以内の馬を予想の中心にしようと考えるとき、その時のレースで2着以内になっていないと意味が無いというデータになります。
欲を言えば、前走の上がり2位以内でその時のレースが1着であれば勝率17.5%となっています。
逆に前走の上がり2位以内であっても、そのときのレースが3着以降に敗れている馬は馬券になっていないという事でもあります。
この条件に合致する馬は下記の9頭が該当します。
- アメリカズカップ(きさらぎ賞1着・上がり1位)
- ウインブライト(スプリングS1着・上がり1位)
- カデナ(弥生賞1着・上がり1位)
- クリンチャー(すみれステークス1着・上がり1位)
- スズカメジャー(フローラルウォーク賞1着・上がり1位)
- スワーヴリチャード(共同通信杯1着・上がり1位)
- ファンディーナ(フラワーカップ1着・上がり1位)
- ペルシアンナイト(アーリントンカップ1着・上がり1位)
- レイデオロ(ホープルステークス1着・上がり1位)
注目馬のデータ
今回の皐月賞のレースで、人気になりそうな馬のレースデータを見ていきたいと思います。
ファンディーナ
先日のフラワーカップでは、最後の直線で先頭に立つと、岩田騎手は持ったまま2着を0.8秒突き放して圧勝しました。
1頭だけ次元が違う競馬をしました。桜花賞に出走していたら、ソウルスターリングより強い競馬したのではないかと個人的には思っています。
強調材料:レース映像を見ると、その圧倒的なレース内容に驚く。牡馬相手でも勝ち負けになる可能性あり。
不安材料:特になし
スワーヴリチャード
先日の共同通信杯では、非常に強い競馬をして快勝。ムーブザワールドや、エアウィンザーとは1枚上のレベルを示しました。
中山は初めてですが、問題ないのではないと思いますし、優勝候補の1頭だと思います。
強調材料:過去10回の皐月賞で4勝を挙げている共同通信杯の優勝馬
不安材料:ハーツクライ産駒は過去10年間の皐月賞で0-0-0-3と馬券になっていない
カデナ
すでに重賞を2勝していて、キャリア5戦全てで連対しています。2着に敗れたレースでも、常に上がり最速でゴールしていて、データ上でも有力候補に出来ると思います。
直近3走は2000mを走っているので、距離不安なども無いでしょう。
強調材料:キャリア5戦全てで上がり最速をマーク。重賞を2勝しており、中山2000も1勝。
不安材料:特になし
ウインブライト
デビューしてから2戦は、特別目を見張るような競馬には見えなかったのですが、未勝利を勝ち上がってからは、成長著しいウインブライト。
前走のスプリングステークスでは、サトノアレスやアウトライアーズ等を破って優勝しました。
強調材料:中山競馬場の芝2000で高い複勝率があるステイゴールド産駒。高い成長曲線で伸びしろがあるように感じる
不安材料:今まで1600mから1800mのレース経験しか無く、初めての2000mでどうなるか
レイデオロ
こちらも人気になりそうなレイデオロ。前走のホープルステークスでは1番人気の期待に見事に応えて快勝しました。
今回は、ホープルステークスから直行のローテーションなのですが、このレース間隔がどうでるかですね。
個人的には、少し危険なニオイがしないでもないのですが・・・。
強調材料:中山2000mは2戦2勝。そのレースぶりも強さを感じるレースぶり
不安材料:3ヶ月半ぶりのレースがどうなるか。ホープルステークスで負かしたメンバーがそれほど強くないのではという疑問も少しある
予想オッズ
netkeiba.comさんの月曜日時点での予想オッズです。
69年ぶりの牝馬による皐月賞制覇が掛かるファンディーナと、共同通信杯を勝ったスワーヴリチャードの2頭が1番人気を争っています。
続いて、弥生賞を勝ったカデナ、ホープルステークスを勝ったレイデオロが上位2頭に迫っています。
まとめ
今回の皐月賞には、怪物牝馬のファンディーナが参戦します。今年は牡馬戦線よりも牝馬戦線の方がレベルが高いと言われているので、もしかしたら本当にファンディーナが勝つ可能性も十分あり得ますね。
私も、今のところファンディーナも重い印を付ける予定です。
まとめに入りますが、このレースの予想で重視するのは、下記の2点です。
- 共同通信杯、弥生賞、スプリングステークスの3つのレースで好走してきた馬を中心に
- 前走で上がり2位以内で尚且つ重賞レースで2着以内でゴールした馬
気になる馬で、以下の条件に該当しないのは、ペルシアンナイト、サトノアレス、レイドオロ等です。
ペルシアンナイトはソウルスターリングには敗れているのですが、それほど着差も無かったしその後のレースは強い競馬をしているので、印を付けるかもしれません。
サトノアレスとレイドオロは今のところ、無印にしようかと思っています。
そこで、現時点で気になる馬は下記の様になります。
- ファンディーナ
- カデナ
- スワーヴリチャード
- ウインブライト
- ペルシアンナイト
- クリンチャー
- アメリカズカップ(※重馬場なら)
上記の7頭が気になる存在です。
馬券戦略
※4月15日22時更新
14日土曜日の中山競馬場の芝のレースタイムを皆さんご存じでしょうか?
第4レースの芝2000mの未勝利戦の勝ち時計が2分00.4でした。これは、2017年の中山競馬場の芝2000mの全レース(先週まで23レース)で最速タイの勝ち時計でした。
レースの上がり3ハロンは34.5秒で、これも今年最速タイの上がり3ハロンのタイムでした。
ちなみに天気が悪かった先週は、同じ距離の未勝利戦が2つあったのですが、勝ち時計はそれぞれ2.04.3秒(上がり36.8)と2.05.8秒(上がり37.6)でした。
どうやら今週の中頃に芝を刈って短くしたそうです。さらに馬場を固くしたのかどうか分かりませんが、明らかに時計が早くなっています。
本日土曜日は、全部で4つの芝のレースが行われたのですが、3着以内になった馬の12頭は、4コーナーでは、全て4番手以内のポジションにいた馬でした。
あきらかにスピードが出る馬場に手入れをされたので、後ろからでは追いつけない様な馬場になっている可能性があります。
もしかしたら、皐月賞も前にいる馬が有利な結果になる可能性があります。
しかし、逆に多くの騎手が前に行きたがり、ポジション争いが激化してハイペースになり、結果的に差し馬が漁夫の利を得る事もあり得るので、余計に予想が難しくなりそうです。
しかし、基本的には前が有利な馬場になっている事は間違いありません。
だから、前の位置で競馬が出来る馬や、速い上がりタイムを使えそうな馬(ディープインパクト産駒等)を重視したいと思います。
このレースは、18頭立てでオッズも割れそうなので、手広く馬券を買おうと思っています。
最終的な印は下記の通りですが、フォーメーション馬券にしたいので、印が重複しますが、お許し下さい。
- ◎⑧ファンディーナ
- 〇④カデナ
- ▲⑥アウトライアーズ
- ▲⑦ペルシアンナイト
- ▲⑪アルアイン
- ▲⑬サトノアレス
- △⑨プラチナヴォイス
- △⑩ダンビュライト
- △⑯クリンチャー
- △⑰ウインブライト
今回は、三連単フォーメーションにしたので、◎-〇▲-△の組み合わせを考えています。
具体的には、⑧-④⑥⑦⑪⑬-④⑥⑦⑨⑩⑪⑬⑯⑰(40点)と④⑥⑦⑪⑬-⑧-④⑥⑦⑨⑩⑪⑬⑯⑰(40点)の合計80点の三連単フォーメーションにしようと思います。
80点を買っても、今回はトリガミにならなそうなので、ファンディーナが2着になる馬券も買います。
本命はファンディーナ。やはり、この馬のポテンシャルは素晴らしいものがあると思ってます。
今年4戦目でローテーション的には万全ではないですが、前で競馬が出来る事、速い上がりタイムを持っている事、そして69年ぶりの牝馬の皐月賞制覇の夢に賭けてみようと思います。
でもファンディーナの2着の馬券も買うんですけどね・・・。
次に対抗にしたのがカデナです。カデナは枠が内枠なのと、脚質が後ろからの競馬になりそうなので、正直リスクはあります。
18頭もいるので、最後の直線で前が開かないケースも考えられますが、過去5戦全てで上がり最速のタイムを出せる切れ味を評価しました。
それと今回は、ディープインパクト産駒は全部買います。サトノアレスやアルアインはそれほど人気しないようですが、逆にディープインパクト産駒はおさえておきたいです。
それに前で競馬が出来るクリンチャーやプラチナヴォイス等も3着に残る可能性もあり得るとおもっているので、買います。
逆にレイデオロは消し。休み明けなのと、調教でもそれほど目立っていない事が理由です。
スワーヴリチャードも、本来は共同通信杯組なので絶対に買わないといけない1頭なのですが、どうも、共同通信杯で戦った相手が大したことないんではないかと少し疑問があります。
それに、枠も内枠なので、後ろからの競馬になると前に届かないのではないかと不安があります。
マイスタイルも買おうか迷ったのですが、前走はあまりにも楽なペースだった事で2着に来たとおもっているので、今回は逆に消してクリンチャーや、弥生賞3着のダンビュライトを買おうと思います。
皆さんも良かったら参考にしてみてください。
予想結果とレース回顧
※4月16日18時更新
皐月賞が終わりました。結果的には本命にしたファンディーナは7着に敗れてしまいました。69年ぶりの快挙が達成できなかったのは残念です。
ファンディーナは、上位馬にとって格好のターゲットにされていた様なレースぶりでしたね。
「ファンディーナに楽な競馬をさせないぞ」と、他のジョッキー達の雰囲気を感じました。
結果的には敗れて、予想も外れてしまったので完敗です。
それにしても勝ちタイムはレースレコードで、昨年のディーマジェスティの勝ちタイムよりも0.1秒速い時計になったそうです。
馬場も土曜日から高速馬場に変貌していたので、後ろからでは届かない可能性があると思っていたのですが、その通りの結果になりました。
前の位置で競馬をしていたアルアインが見事に勝利。ペルシアンナイトも向正面で内をスルスルといつのまにか前のポジションに付けたミルコデムーロの好騎乗が光りました。
さらに、前有利の展開だったのに、後ろから追い込んできたレイデオロは次のダービーで要注目ですね。
スワーヴリチャードもそれほど目立つような感じは無かったのですが、ジリジリ伸びてくる末脚はダービーでもチャンス十分だと思います。
それと、アルアインの前走の毎日杯で2着に追い込んできたサトノアーサーも能力上位なのかもしれませんね。
逆にカデナやアウトライアーズは、今回のメンバーでは決して上位ではないかもしれないという評価になりそうです。
ダービーでは、今回馬券を買わなかったレイデオロ、スワーヴリチャードやサトノアーサーの3頭に注目してみようかと思っています。
三連単100万馬券取りたかったです・・・クリンチャーやダンビュライトの好走があっただけに、少し悔しい結果になりました・・・。
また勉強し直して頑張ります。