近年では不動のリーディングサイアーであるディープインパクト。2012年から7年連続のリーディングサイアーのデータをご紹介します。
今回の目次
ディープインパクトのプロフィール
2歳の12月の新馬戦の阪神芝2000Mで2着に0.7秒差で圧勝すると、年明け3歳には若駒ステークス、弥生賞、皐月賞、ダービー、菊花賞を、すべて1番人気で快勝しました。
シンボリルドルフ以来21年ぶり、史上2頭目の無敗の3冠馬になりました。年末の有馬記念では、ハーツクライに敗れて無敗記録はストップしましたが、その後は引退まで国内のレースではすべて勝利しています。
4歳の秋には、日本の競馬関係者やファンの期待を背負い、フランスの凱旋門賞にチャレンジしましたが、惜しくも3着になってしまいました。
凱旋門賞のレース後に禁止薬物が検出されて失格処分になってしまい、少し後味が悪いレースでもあったのです。
日本に帰国後はジャパンカップと有馬記念を連勝して有終の美を飾りました。その年末に引退して、5歳から種牡馬人生をスタートさせました。
2010年には初年度の産駒がデビュー。いきなり2歳戦で41勝という新記録を樹立して2歳リーディングサイアーを獲得しました。
そして2012年には、キングカメハメハを抑えて初めてのリーディングサイアーに輝いたのです。それ以来7年連続でリーディングを守っています。
※しかし、2019年7月30日に亡くなってしまい、日本競馬界の至宝が逝ってしまいました。
サイアーランキングの推移
- 2018年:1位
- 2017年:1位
- 2016年:1位
- 2015年:1位
- 2014年:1位
- 2013年:1位
- 2012年:1位
- 2011年:4位
種付け料
3000万円
代表産駒
ジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、ハープスター、ミッキーアイル、リアルインパクト、キズナ、ディーマジェスティ、マカヒキ、マリアライト、サトノダイヤモンド、シンハライト、ワグネリアン、ダノンプレミアム、ダノンファンタジー、ダノンキングリー等。
血統
父サンデーサイレンスは13年連続でリーディングサイアーに輝いた大種牡馬です。瞬発力や万能性、勝負強さ等のサラブレッドに必要な要素のすべてを高水準で兼ね備えています。
ディープインパクトは現在ではサンデーサイレンスの後継種牡馬として最も成功しているといえるでしょう。
母のウインドインハーヘアは、ドイツのG1のアラルポカルを勝利し、イギリスのオークスでも2着になっている一流の牝馬でもあるのです。
母父のアルザオはリファール系で、大きなレースに強くて底力に定評のあった種牡馬でもあります。
ディープインパクト産駒のデータ
これからご紹介するデータは2017年10月1日から2019年10月1日までのデータを掲載します。
場所別(芝コース)
このデータを見ると、すべての場所で安定した成績を残しているのが分かります。一番勝率が良いのは京都競馬場です。逆に一番相性が悪いのが函館競馬場のようです。
その他にも、東京や中山、阪神でも高い勝率を誇っています。ただし、単勝回収値が100以下が多いという事は、ディープインパクト産駒という理由だけで馬券を買っても、長期的な回収率はそれほど良くないというデータでもあります。
場所別(ダートコース)
次にダートコースの成績を見てみましょう。上のデータを見れば分かりますが、ダートを使うディープ産駒は芝のレースより大分少ないようです。
勝率や複勝率でも芝の成績の方が良いのが分かります。やはりディープ産駒は芝のレースで買うのが定石だと思います。ダートの成績も決して悪くないですが、芝のレースで本領を発揮するようです。
クラス別(芝コース)
クラス毎のデータを見ると、すべてのクラスで安定した成績を出しています。特に良いのが新馬戦の成績です。勝率や連対率、複勝率全てが良い確率で好走するようです。
クラス別(ダートコース)
ダートの場合は出走数が少ないので、参考程度でご覧いただければと思います。ここではダートの未勝利戦の数字が良いです。
回収率を考慮すると、ダートの場合は未勝利戦で狙うのが良いかもしれません。
距離別(芝コース)
次に距離別成績を見てみましょう。ディープ産駒は中距離と長距離両方に対応できますが、できれば2400Mまでの距離が良いでしょう。
2500以上の長距離はあまり得意ではないようですが、回収率自体は悪くありません。
距離別(ダートコース)
ダートでは、不思議と距離が伸びるほど回収率が高いことが分かります。
データ数が少ないので、信憑性は高くないかもしれませんが、一応覚えておくと良いでしょう。
馬場状態別
馬場状態別に見た場合、それほど大きな差は無いです。どのような馬場状態でも安定した成績を残しています。強いて言えば、馬場が不良になると少しだけ勝率が低い傾向にあります。
性別と年齢別
性別と年齢別でみる場合、2歳の早い時期のディープ産駒の成績が非常に素晴らしいのが分かると思います。
2歳の早い時期のディープ産駒はどんどん馬券を買って良いと思います。
ディープインパクト産駒の馬券の買い方
2歳の新馬戦、特に牡馬の新馬戦では圧倒的な成績を残しているので、このようなレースでは馬券の軸馬にする事をお勧めします。
2歳牝馬になると多少確率は落ちますが、それでも基本的な能力が高い馬が多いので良い成績が期待できるでしょう。
それと、ディープインパクト産駒は前半がスローペースのレースに強いという事が考えられます。下の画像データをご覧ください。
このデータは、RPCIという指数を用いているのですが、これは前半と後半のレースペースの変化を表した数字のデータです。
50を基準にして、それより数字が大きくなればなるほど前半がスローペース、逆に数字が小さくなればなるほど前半がハイペースだったという指標です。
上のデータをご覧いただくと、数字が大きくなればなるほど勝率が高くなっています。これは、ディープインパクト産駒が前半スローペースで展開するレースに強いという事を表しているのです。
ディープインパクト産駒はスピード勝負に強い傾向があり、前半ゆったり走ってエネルギーを温存し、後半最後の3ハロン(600M)のスピード勝負で力を発揮するといわれています。
新馬戦も前半がスローペースで進むことが比較的多いので、より勝率が高くなるという事がいえるのではないかと思います。