毎年確実にサイアーランキングが上昇しているブラックタイド。ディープインパクトと全兄弟で、2015年には念願のクラシックホースを輩出しました。
ディープインパクトの陰に隠れて地味な存在ですが、今後さらにランキングを上げる可能性が期待されているブラックタイドのデータを分析していきましょう。
今回の目次
ブラックタイドのプロフィール
2歳の12月に武豊ジョッキーとのコンビで新馬戦デビュー。ここで2着に3馬身差で圧勝すると、つづくラジオたんぱ2歳ステークスで1番人気になるもコスモバルクに敗れて4着になる。
年明け3歳の1月に若駒ステークスで2勝目を飾る。キャリア4戦目のきさらぎ賞では1番人気と期待を背負うが2着に敗れる。
3月にはG2のスプリングステークスに挑戦し、重賞初制覇。クラシック候補の1頭に名乗りを上げ、皐月賞では当日2番人気になる。
しかし、ここでは良いところが無く、16着と大敗。コスモバルクが皐月賞馬になった。
その後、屈腱炎を発症して長期休養を余儀なくされた。
約2年間のブランクの後、5歳の7月に新潟競馬場で開催された関越ステークスで復帰。ここでは7着と敗れた。
その後は、15戦のレースに出走したが一度も勝つことが出来ずに、7歳で現役引退。種牡馬人生を開始する。
種牡馬入りした当初から、3冠馬のディープインパクトの全兄という事から人気を博した。初年度から100頭以上の種付けが行われた。
初年度産駒は2012年にデビュー。テイエムイナズマがデイリー杯2歳ステークスで勝利するなど、2012年のフレッシュサイアーランキングで1位に輝いた。
2年目産駒からも、マイネルフロストが毎日杯を勝ってダービーでも3着になるなど、種牡馬として優秀だという評価を固める事に成功。
そして3年目産駒のキタサンブラックが菊花賞を制し、クラシックホースを輩出するまでになった。2015年のサイアーランキングは17位まで上昇している。
種付け料も、当初は50万円だったが、2016年には300万円まで高騰している。
サイアーランキングの推移
- 2015年:17位
- 2014年:27位
- 2013年:58位
- 2012年:91位
- 2011年:-位
種付け料
300万円
代表産駒
キタサンブラック、テイエムイナズマ、マイネルフロスト、コメート、タガノエスプレッソ、メジャーリーガー、フィールザスマート、デイジーギャル、ブライトエンプレス等
血統
父のサンデーサイレンスは13年連続のリーディングサイアーであり、歴史的大種牡馬。3冠馬のディープインパクトをはじめ、数多くの名馬を輩出させている。
母のウインドハーヘアは、ドイツG1のアラルポカルの勝ち馬で、イギリスオークスでも2着になっている。
繁殖牝馬としては、ブラックタイドの全弟にディープインパクトやオンファイア、半弟に毎日杯3着のニュービギニングを誕生させている。
母系の血統をさかのぼると、3代母のハイクレアはフランスオークス勝ち馬で、甥に帝王賞を勝ったゴルドブリッツ、従兄弟にNHKマイルCを勝ったウインクリューガー、牝系からはイギリス二冠馬のナシュワン、ドバイシーマクラシックを制したネイエフらがいる。
ブラックタイド産駒のデータ
次にブラックタイド産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2014年1月1日から2016年6月6日までのデータを基に分析していきます。
場所別(芝コース)
まずは芝のコースの競馬場別のデータから見ていきましょう。一番成績が良いのは阪神競馬場です。勝率や連対率、複勝率すべてが一番良い数字になっています。
ブラックタイド産駒は、阪神競馬場では必ずマークした方が良いと思います。
逆に苦手なコースは新潟、中京、小倉競馬場の3つが苦手な傾向があります。小倉競馬場が苦手なのはディープインパクト産駒と共通しています。
場所別(ダートコース)
ダートになると、特別に成績が良いコースは無いようです。逆に苦手なコースというのは、福島競馬場と小倉競馬場です。
ブラックタイド産駒は、芝もダートも小倉が苦手な様ですね。
クラス別(芝コース)
次にクラス別の成績です。新馬戦や未勝利戦では特に特筆すべき数字ではないですが、クラスが上がっても安定した成績をおさめる事が長所です。
重賞レースになっても十分勝負できる血統だという事ですね。単勝回収値が上のクラスの方が高いので、勝ち進むことが出来ている産駒は上のクラスでも十分に期待できると思います。
クラス別(ダートコース)
ダートでは、芝よりも成績は良くありません。重賞レースに進む事ができている産駒は殆どいないです。
基本的にダートレースよりも芝レースの方が向いていると思います。
距離別(芝コース)
距離適性に関しては、短距離よりもマイルから2000mまでに適性があります。2500m以上の勝率が高く見えますが、この2勝はキタサンブラックの事です。2015年の菊花賞と、2016年の天皇賞春の勝利のデータです。
ですので、このデータを見て2500m以上でも大丈夫だと過信するのは禁物です。
距離別(ダートコース)
ダートになると芝と傾向が少し違って、距離適性が短くなるようです。芝ではマイルから2000mが適性ですが、ダートだと1600以下の方が良い成績を出しています。
馬場状態別
次に馬場状態別の成績です。まず芝のレースでは、良馬場でも問題ないですが、やや湿った馬場になった方が勝率が高くなります。
しかし、不良馬場になるとだめなので、重馬場までの状態が最も良いと思われます。
ダートでもやや湿った馬場になった方が良いと思います。スピードに長所がある血統なので、ダートでは脚抜けの良いスピードを生かせる状態の馬場の方が良さそうです。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
まず牡馬とセン馬ですが、2歳の時よりも3歳以降になってからの方が全体的に成績が良いです。4歳になっても力を発揮できる産駒が多く、長い期間安定した成績を出せそうな感じです。
牝馬になると、牡馬と違って2歳戦から良い結果をだせています。勝率、連対率、複勝率すべてで牝馬の方が牡馬よりも高いです。
3歳以降になってからも、安定感があるのは牡馬と共通です。
ブラックタイド産駒の馬券の買い方
基本的には芝のレースの方が向いていると思いますが、ダートも苦手なわけではないです。ただし、福島と小倉ではダートの成績が悪いので、この2つの競馬場以外のダートであれば狙っても良いかもしれません。
距離に関しては基本的に1600から2000まで。ダートになると1600以下に限定した方が良いと思います。
馬場状態では、芝のレースでは重馬場、ダートでは稍重が狙い目です。
2歳戦では牝馬の方が優勢ですが、3歳以降で特に5歳の古馬になると牡馬の方が優勢になります。