ファルブラヴは1998年にアイルランドで生まれ、主にイタリアを主戦場に活躍したサラブレッドでした。
イタリア以外の国のG1も数多く制し、日本のジャパンカップや香港カップ、クイーンエリザベス2世S等のビッグレースのタイトルを獲得しています。
日本での種牡馬生活の中で優秀な競走馬を輩出しましたが、牝馬の活躍が多いのが特徴です。
そんなファルブラヴのデータを見ていきたいと思います。
今回の目次
ファルブラヴのプロフィール
2000年9月にミルコ・デムーロ騎手とのコンビでルヴィニャノ賞でデビュー。半馬身差でデビュー戦を勝利で飾る。
その後は勝ちきれないレースが多く、才能が開花するのは4歳以降になってからになる。
4歳時、イタリア共和国大統領賞、ミラノ大賞と2つのG1を連勝。9月のフォワ賞2着を経てフランスの凱旋門賞に挑む事になった。
凱旋門賞はオリビエペリエ騎手とコンビを組んだが、9着に敗れた。
翌月には日本に来日し、ジャパンカップに挑戦。当日は9番人気と人気薄だったが、世界的名手のランフランコ・デットーリ騎手とのコンビで見事勝利。強豪のシンボリクリスエスらを破っての勝利であった。
5歳になるとさらに強さを発揮し、イスパーン賞、エクリプスステークス、イギリスインターナショナルステークス、クイーンエリザベス2世S、香港カップと世界中で活躍して5つのG1タイトルを獲得。
この活躍が認められ、2003年の欧州古牡馬王者に選出された。
引退後は日本で種牡馬入り。主に短距離重賞で活躍する産駒を中心に、多くの優秀な産駒を輩出した。
2014年に種牡馬を引退したが、象徴的な後継種牡馬はまだ現れていない。活躍した産駒の多くが牝馬という不思議な現象がある。
サイアーランキングの推移
- 2015年:54位
- 2014年:57位
- 2013年:50位
- 2012年:31位
- 2011年:31位
種付け料
2014年引退の為不明
代表産駒
アイムユアーズ、ワンカラット、エーシンヴァーゴウ、トランスワープ、フォーエバーマーク等
血統
父のフェアリーキングは、現役時代は1戦のキャリアしか無く未勝利の馬であったが、種牡馬としては非常に名を上げた。
ファルブラヴや凱旋門賞馬のエリシオ等を輩出し、フランスのリーディングサイアー、フランス2歳リーディングサイアー、イギリスとアイルランドの2歳リーディングサイアーに輝いている。
母のギフトオブザナイトはフランスで1勝をあげている。
母系には特別に目立った活躍馬はいない。母の父は凱旋門賞を勝ったエリシオのブルードメアサイアーでもある。
ファルブラヴ産駒のデータ
次にファルブラヴ産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2014年1月1日から2016年7月16日までのデータを基に分析していきます。
場所別(芝コース)
まず芝のレースでは、函館と福島の勝率が高いです。この2つの競馬場だけ二桁の勝率があり、ともに10%の勝率になっています。
連対率や複勝率を見ると、福島よりも函館の方が複勝率が高く、27.5%という複勝率になっています。
芝で苦手としているのは、中京と阪神競馬場の2つです。この2つは勝利が無く、複勝率も一桁台にとどまっています。
ファルブラヴ産駒の特徴を分析した場合、ローカル競馬場で比較的強いといえます。
場所別(ダートコース)
ダートでは、札幌の1勝による回収率の高さが目立ちますが、全部で4回しか出走していないので、あまり参考にならないと思います。
ある程度出走数がある中で評価すると、新潟や中山で比較的高い連対率があります。
新潟は10.9%、中山は12.5%の連対率は札幌を除く全競馬場の中で1番目と2番目に高いです。
逆にダートで苦手としているのは、福島と小倉です。特に小倉では15回走って3着以内が1回もありません。
クラス別(芝コース)
クラス別の成績も見てみましょう。芝のレースのデータを見ると、最も成績が良いのはオープン特別クラスでの成績です。
勝率が18.8%、連対率と複勝率が共に37.5%になっています。単勝適性回収値と複勝回収値も高いので、このクラスまで勝ち上がってきたファルブラヴ産駒は狙っても良いと思います。
その下の1600万下クラスでの成績を見ても、勝率は高くないですが連対率が33.3%、複勝率が47.6%とこのクラスでも高い確率があります。
新馬戦や未勝利戦でなく、1600万下クラスまで上がってきた馬の方が信頼度が高い結果になっています。
クラス別(ダートコース)
ダートでも傾向が似ていて、最も確率が高いのは1000万下クラスでの成績です。
勝率が14.3%、連対率が35.7%、複勝率が46.4%と高い数字になっています。新馬戦では未勝利ですが、1000万下クラスまで上がってきた産駒は素直に狙っても良いと思います。
距離別(芝コース)
ファルブラヴ産駒は芝もダートも短距離に適性があると言われていますが、実際のデータを見ても同様に短距離に強い結果になっています。
1300m以下のレースでは勝率5.9%、連対率14.7%、複勝率18.2%になっています。
しかし、回収率を見ると短距離での回収率が思ったより低くなっています。
ファルブラヴ産駒は短距離に強いイメージがある為に、過剰人気になる場合もあるようです。
距離別(ダートコース)
ダートでも短距離の方が確立が高くなります。1300m以下では勝率から複勝率までが他の距離より高いです。
1300m以下の単勝適性回収値は99と比較的高くなっており、これは芝のレースよりも高いです。
芝の短距離よりも、ダートの短距離で狙ってみても面白いかもしれません。
馬場状態別
馬場状態別のデータを見ると、明らかに良馬場が最も適性があるといえます。
芝もダートも良馬場限定で狙った方が良いです。単勝適性回収値を見ても、良馬場の時が最も高くなっている事を覚えておいて下さい。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
牡馬やセン馬は、2歳戦や3歳戦よりも4歳以降になってからの方が本格化する産駒が多いようです。
複勝率や単勝適性回収値で評価すると、3歳の終わり頃から4歳期が最も高い回収率があります。
牝馬の場合も同じで3歳の後半から4歳期が最も充実した成績を出せる産駒が多いです。
2歳戦に関しても、牝馬であれば牡馬よりも高い確率で馬券に絡む事が可能です。
しかし、回収率は高くないので一番お勧めなのは3歳後半から4歳の時期だと思います。
ファルブラヴ産駒の馬券の買い方
ファルブラヴ自身が4歳以降に本格化したように、産駒も同様のケースが多いです。2歳や3歳戦よりも4歳以降に狙った方が回収率は確実に良いといえます。
距離もマイル戦までも対応できますが、出来れば短距離線で狙いたい産駒です。長距離線は不要といっても良いでしょう。
芝では函館、福島、新潟、ダートでは新潟や中山で狙う事を推奨します。
馬場状態にも多少気を遣った方が良く、良馬場限定で狙いたいですね。