トニービンを父に持つジャングルポケットは、芝のレースしか出走していませんが、2015年に初めてダート重賞産駒を輩出し、サイアーランキングでも再び上昇傾向になっています。
そんなジャングルポケットのデータを分析していきましょう。
今回の目次
ジャングルポケットのプロフィール
2000年9月に新馬戦デビュー。5番人気ながら1着になると、次戦の札幌3歳ステークスでも5番人気で勝って2戦目で重賞初制覇を果たす。
年末にはラジオたんぱ杯に挑んだが、この時はアグネスタキオンに敗れて2着に終わる。
翌3歳の2月に共同通信杯を快勝すると、皐月賞に挑戦する。皐月賞では2番人気になるも、アグネスタキオン、ダンツフレームに敗れて3着となった。
しかし、次戦の日本ダービーでは、1番人気の期待に見事に応えて皐月賞で敗れたダンツフレームに競り勝ちダービー制覇。この時はアグネスタキオンは出走していていなかった。
ダービーの後は、8月の札幌記念で3着、菊花賞は4着に敗れるも、ジャパンカップでは1番人気のテイエムオペラオーを破り、見事優勝。
これでジャングルポケットは、史上初めてダービーとジャパンカップを同年に制するという偉業を成し遂げた。
この偉業が評価され、2001年の年度代表馬に選出された。
4歳になってからは勝ち星に恵まれず、阪神大賞典と天皇賞春では共に2着、ジャパンカップで5着、有馬記念で7着に敗れた。この有馬記念が現役最後のレースになった。
5歳からは種牡馬人生がスタート。桜花賞馬のオウケンブルースリ、オークスを勝ったトールポビーをはじめ、トーセンジョーダン、ジャガーメイル等の天皇賞馬も輩出。
2015年には、ダービーフィズが函館記念を勝ち、アウォーディーがシリウスSを勝ってダート重賞馬が初めて誕生した。
サイアーランキングの推移
- 2015年:13位
- 2014年:17位
- 2013年:13位
- 2012年:16位
- 2011年:8位
種付け料
80万円
代表産駒
トールポピー、ダイワファルコン、トーセンジョーダン、オウケンブルースリ、ジャガーメイル、エアソミュール、クイーンスプマンテ、アヴェンチュラ、タスカータソルテ、ダービーフィズ、ヴェルデグリーン、アウォーディー等
血統
父のトニービンは凱旋門賞を制した超一流馬で、引退後は日本で種牡馬としても大成功を収めている。1994年にはリーディングサイアーの称号も得ている。
ジャングルポケットはトニービンの代表的な産駒の1頭である。
母のダンスチャーマーは、アメリカ産の不出走馬。祖母のスキルフルジョイはアメリカG2のデルマーデピュータントSを勝っている。
母系は、従兄弟に函館2歳ステークスを勝ったストークアンドレイ、北海道2歳優駿馬のアルムダプタ、フェアリーSで2着になったホシノピアスがいる。
母父のヌレイエフはフランスでリーディングサイアーに輝いたこともある名種牡馬でもある。日本でも、ブルードメアサイアーとしてゴールドアリュール、イーグルカフェ、スリープレスナイトらを輩出している。
ジャングルポケット産駒のデータ
次にジャングルポケット産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2014年1月1日から2016年6月2日までのデータを基に分析していきます。
場所別(芝コース)
まずは芝のレースから分析していきましょう。上のデータを見ると、最も相性が良いのは札幌競馬場です。他の競馬場より連対率や複勝率が高いので、軸馬にしやすいと思います。
逆に最も苦手な場所は中京競馬場です。勝率も5%未満で、連対率と複勝率が札幌の半分の数字になっています。
そのほかには福島競馬場でも比較的成績が良いのも特徴の一つです。
場所別(ダートコース)
ダートの場合は、全体的に芝よりも成績が悪いです。その中でも福島競馬場が一番良い結果を出しているようです。それ以外ではあまり成績が良くないです。
クラス別(芝コース)
次にクラス別の成績です。特に目を引くのが、オープン特別クラスでの成績が他よりも良いのが見て分かります。
新馬戦や未勝利戦よりもオープン特別クラスでマークするのが面白いと思います。重賞レースにクラスが上がると、連対率が明らかに低くなるのも覚えておきましょう。
クラス別(ダートコース)
基本的にジャングルポケット産駒はダートよりも芝のレースで活躍すると言われているので、ダートでの成績は全体的によくありません。
新馬戦でもダートになると成績が良くないです。
距離別(芝コース)
距離別の成績も見てみましょう。一番得意な距離は2100mから2400mの中長距離です。2500m以上の長距離になると、かなり厳しい数字になっているので、適性距離は1700mから2400mまでと覚えて下さい。
距離別(ダートコース)
ダートになると、2000mを超えると厳しいので1700mから2000mまでが適性距離になります。芝よりも適性距離の範囲が狭くなります。
馬場状態別
馬場状態別のデータもご覧下さい。ジャングルポケット産駒は、基本的には芝のスピードの出やすい馬場を得意としている血統になります。
芝の不良馬場でも連対率が高いですが、データの分母数が少ないので信頼性が低いデータになっています。
ダートの欄を見ても、湿ったダートになった方が成績が上昇する傾向にあるように、スピードの出る馬場の方が得意なのは間違いないと思われます。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
牡馬とセン馬の特徴としては、2歳の早い時期に出走してくるジャングルポケット産駒は素晴らしい成績を残しています。
3歳以降になっても、極端な成績の変化はありません。上のデータでは、2歳戦(7月から9月)の連対率が抜群の数字です。
逆に牝馬になると、2歳戦の成績はかなり悪い数字になっています。性別によってこれほどまでに違いがあるのは、珍しい方かもしれません。
全体的に牝馬の方が確立が低いです。ジャングルポケット産駒は牡馬優勢といえます。
ジャングルポケット産駒の馬券の買い方
競馬場によって成績の違いがあり、芝のレースの場合は札幌や福島が狙い目となります。ダートでも走らなくはないですが、基本的に芝の血統だと思った方が良いと思います。
距離適性は1700から2400とマイル以上に適性があります。しかし、あまり距離が長くなりすぎると良くないです。長くても2400までとなります。
それと性別の違いにも注意が必要で、牡馬であれば、2歳戦は積極的に狙いたい血統です。逆に牝馬は1ランク評価を落として馬券を考えた方が良いと思います。