2015年8月に惜しまれながら亡くなってしまったマンハッタンカフェをご紹介したいと思います。2015年はサイアーランキング8位で、2009年にはリーディングサイアーに輝いた名手牡馬です。
今回の目次
マンハッタンカフェのプロフィール
2001年の3歳新馬戦でデビュー。このレースは3着に敗れるも、次戦で快勝します。
その後、クラシック戦線に挑戦するために弥生賞にエントリーしますが、アグネスタキオンに完敗し、4着になる。
翌月のアザレア賞も2番人気ながら11着に敗れると、しばらく休養して8月の富良野特別と阿寒湖特別を連勝します。
9月のセントライト記念で4着となるも菊花賞の出走権を得る。菊花賞では6番人気になるも、ジャングルポケットやダンツフレームら強豪を破りG1初制覇を遂げる。
年末の有馬記念でも、テイエムオペラオーやメイショウドトウら一流の古馬と堂々たる競馬を披露し、見事有馬記念を制覇。
翌4歳には天皇賞春にチャレンジ。ここでもジャングルポケットやナリタトップロードらを押さえ、3つめのG1タイトルを獲得する。
秋には日本を飛び出し、世界挑戦を表明。凱旋門賞では5番人気になるも、13着と大敗してしまう。
その後、屈腱炎を発症してしまい現役引退を表明。春の天皇賞を制した事が評価され、2002年の最優秀古牡馬に選ばれた。
5歳の春から種牡馬デビュー。産駒初年度から後の重賞馬になるセラフィックロンプ、マンハッタンスカイ、アーバニティらを輩出。
2年目の産駒もメイショウクオリア、レッドアゲートらの重賞馬を輩出する。3年目の産駒もG!を制したレッドディザイアやジョーカプチーノが登場し、2009年についにリーディングサイアーに輝いたのです。
その後もサイアーランキングトップ10入りを続けており、種牡馬として確固たる地位を確立しています。
サイアーランキングの推移
- 2016年:6位
- 2015年:8位
- 2014年:8位
- 2013年:7位
- 2012年:9位
- 2011年:5位
種付け料
2015年死亡により不明
代表産駒
クイーンズリング、グレープブランデー、ベストメンバー、シングウィズジョイ、ヒルノダムール、ルージュバック、ショウナンマイティ、レッドデザイア、アメリカズカップ等
血統
父のサンデーサイレンスはアメリカの年度代表馬であり、日本で13年連続のリーディングサイアーに輝く歴史的名馬。
マンハッタンカフェは、サンデーサイレンスにとって2頭目の首位種牡馬獲得産駒なのです。
母のサトルチェンジは、アイルランド生まれでイギリスやアイルランドで3勝しています。
母系の血統は名門の良血と評価されていて、マンハッタンカフェの半兄にオールカマーを制したエアスマップ、甥に京都新聞杯を勝ったクレスコグランド、函館記念を勝ったダービーフィズ、従兄弟にビワハイジがいます。
また、一族に2010年の年度代表馬のブエナビスタがいます。母父のローソサエティはアイルランドのダービー馬で、ヨーロッパの名馬であるリボー系を持っています。
マンハッタンカフェ産駒のデータ
これからマンハッタンカフェ産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2015年1月1日から2017年3月9日までのデータを掲載します。
場所別(芝コース)
最初に場所別の芝コースの成績を見てみましょう。このデータでは、どの競馬場でも安定した成績を残しています。回収率で評価した場合、中京競馬場での回収率が安定しています。
逆に札幌競馬場での勝率や連対率が多少低くなる傾向の様です。
場所別(ダートコース)
ダートコースの場合は芝と違って、函館競馬場が一番成績が良いです。複勝率を考えると札幌競馬場も良いです。
札幌では芝では良くないが、ダートなら信頼度が高くなる事を覚えておいた方が良いでしょう。
ちなみに中京競馬場はダートでも良い成績を出せています。さらにダートの中山競馬場も良い成績があります。
クラス別(芝コース)
次に条件別の成績に関しては、新馬戦での信頼度が非常に高いのが分かります。そして条件レベルが高くなればなるほど信頼度が低くなっていきます。
芝レースでのマンハッタンカフェ産駒は新馬戦が買いとみて良いでしょう。
クラス別(ダートコース)
ダートになると、新馬戦だからといって馬券を買っても回収率は芝レースの新馬戦より悪いです。
新馬戦では芝レースを優先して勝った方が良い種牡馬の様です。
距離別(芝コース)
距離適性に関しては、芝のレースでは距離適性は非常に広いといえます。短距離でも2400Mでも大きな複勝率の差はありません。
2500以上の長距離になるとやや落ちるので、長くても2400Mまでとみるのが妥当だと思います。
距離別(ダートコース)
ダートに関しては、距離が長くなればなるほど強い傾向があります。特に2100M以上では勝率、連対率、複勝率すべてで一番いい数字を出しています。
この辺りは芝の距離適性と少し違うかもしれません。
馬場状態別
次に馬場状態による成績の違いを見てみましょう。上のデータを見る限りでは、芝もダートも馬場状態にあまり左右されない産駒だといえます。
強いていえば、芝の重馬場での確率と回収率が高めだと思います。
芝の不良馬場は勝率が低いですが、分母が少ないので不良馬場が本当に苦手かどうかはわかりません。
ダートでも不良馬場の勝率が低いですが、複勝率は悪くないので、やはり馬場状態は不問と考えても良いのではないでしょうか。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
まず牡馬とセン馬では、2歳の早い時期に出走してくる馬は良い成績をだしています。
さらにピークを迎えるのは4歳になってからの馬が多く、この4歳の時期が複勝率が最も高い時期といえます。
牝馬に関しても、2歳の早い時期で良い結果を期待できるでしょう。さらに複勝率では4歳から5歳が最も安定した結果を出しています。
マンハッタンカフェ産駒の馬券の買い方
芝、ダート共に安定した結果を期待できる素晴らしいサイアーである事は間違いない血統です。
特にダートでは、札幌、函館、中山、中京競馬場での回収率が高めなので、必ず覚えておきたいデータでしょう。
芝の距離適性は、短距離から2400M位までと広くカバーしていますが、ダートでの狙い目は2100M以上の長距離でより良い結果を期待できる事も併せて覚えておいてほしいデータです。