芝もダートも短距離で活躍する産駒を輩出し、サイアーランキングでも近年は安定した成績をだしているスウェプトオーヴァーボード。
近年は毎年50から60頭前後の産駒が誕生しており、今後もG1クラスの馬の誕生が期待されています。そんなスウェプトオーヴァーボードのデータをご紹介します。
今回の目次
スウェプトオーヴァーボードのプロフィール
4歳時にG1エンシェントタイトルBCHをレコード勝ちで初めてG1タイトルを獲得。5歳になってもG1メトロポリタンHもレコードで勝って2つめのG1タイトルを獲得する。
BCスプリントでも期待が掛けられたが、2回挑戦して4着と8着に敗れた。
20戦のキャリアの中で8つの勝利をあげ、3着以内のレースは16回と抜群の安定感を発揮した。
引退後は日本で種牡馬入りする。父のエンドスウィープの有力後継馬として期待されていた。
その期待に応えて、コンスタントに活躍する産駒を今まで安定して輩出してきた。
サイアーランキングでも2014年に19位を記録。毎年トップ50位以内をキープしている。
G1タイトルホルダーの産駒はまだ誕生していない。
サイアーランキングの推移
- 2015年:30位
- 2014年:19位
- 2013年:28位
- 2012年:34位
- 2011年:27位
種付け料
80~120万円
代表産駒
エーシンブラン、アーバンストリート、キョウエイアシュラ、パドトロワ、ベルルミエール等
血統
父のエンドスウィープは、アドマイヤムーンや桜花賞を制したラインクラフトを輩出し、後継種牡馬も成功している歴史に名を残す名種牡馬。
母はアメリカで17勝しており、母系からはアメリカG1のサンアントニオSを勝ったチェリーブがいる。
母父のカットラスは、カリフォルニアンS等のアメリカG1を制した名種牡馬。
スウェプトオーヴァーボード産駒のデータ
次にスウェプトオーヴァーボード産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2014年1月1日から2016年6月20日までのデータを基に分析していきます。
場所別(芝コース)
芝コースに関しては、函館を最も得意としていて二桁の勝率と28%の複勝率があります。単勝回収率も複勝回収率も100を超えているので、函館の芝ではスウェプトオーヴァーボード産駒は狙い目だと思います。
苦手なのは同じ北海道ですが、札幌競馬場は苦手のようです。23回の出走中2位が1回しかありません。
場所別(ダートコース)
ダートでは東京競馬場との相性が良く、勝率が一番高いです。他にも新潟、阪神も比較的良い成績をおさめています。
逆に中山や中京競馬場での回収率が悪く、この2つの競馬場では割り引いた方が良いと思います。
芝では函館を得意としていますが、ダートになると逆に良くありません。
クラス別(芝コース)
クラス別の成績を見ると、新馬戦から狙える血統だと思います。クラスが上がっても1600万下クラスまでであれば、十分走れるでしょう。
重賞レースにまでレベルが上がると、かなり苦戦する傾向にあり、この傾向はダートでも同じようです。
クラス別(ダートコース)
ダートでも重賞レースは厳しいですが、オープン特別クラスまでなら買える馬券だと思います。特にオープン特別クラスで好走するケースが多いです。
距離別(芝コース)
スウェプトオーヴァーボード産駒の特徴の一つに、とにかく短距離に適性があります。芝もダートも距離が短ければ短いほど良い成績をだしています。
1600までなら勝ち鞍もありますが、出来れば1300m以下のスプリント戦で買いたい血統です。
距離別(ダートコース)
ダートも芝同様で、長くてもマイルまで。1300m以下であれば高い複勝率があります。
1700m以上のレースになると、勝率はわずか1.8%と急落します。2100m以上のレースになると、芝もダートも3着すら無いデータになっています。
馬場状態別
馬場状態別に見てみると、芝のレースでは良馬場から重馬場までこなせる産駒といえそうです。不良馬場にまでなるとそれほど良くないので、重馬場までと認識しておいて下さい。
ダートに関しては、良馬場と稍重までの乾いた馬場の方が連対率が高いです。重馬場から不良馬場になると、連対率がグッと低くなります。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
牡馬とセン馬は、2歳から安定して走れる産駒が多く、5歳の夏頃まで長期間にわたって成績を出せるイメージがあります。
5歳の後半になってくると、成績がガクッと落ちてしまう傾向があります。
牝馬に関しては、牡馬よりも2歳戦では優勢なデータになっています。2歳から4歳になるまでは牡馬よりも期待できます。
逆に4歳以降になると、牝馬の勝率がかなり悪くなってしまいます。牡馬よりもピークの期間が短いです。
スウェプトオーヴァーボード産駒の馬券の買い方
まず覚えておいてほしいのが、距離適性です。長くてもマイル(1600m)までで、それ以上になると馬券に絡む事は殆ど無いです。
この距離の傾向は、同じエンドスウィープを父に持つ種牡馬のサウスヴィグラスやアドマイヤムーンの産駒と同じ傾向にあります。
芝のレースは函館、ダートでは東京の成績が良いので、短距離レースでこれらの競馬場では是非狙ってほしいと思います。
逆に短距離レースでも、芝であれば札幌、ダートでは中京競馬場や中山競馬場では割り引いた方が良さそうです。
馬場状態では、芝もダートも乾いた状態の馬場の方が若干良い傾向にあります。
2歳や3歳の若駒の時期は牝馬の方が頼れますが、4歳以降になると牝馬はかなり成績が落ちてきます。4歳以降であれば、逆に牡馬の馬券を優先した方が良いかもしれません。