三連複馬券は、私が最も多く購入する馬券の種類です。単勝や馬連、ワイドや三連単等も購入することはありますが、一番多いのが三連複です。
的中率もそこそこあるし、配当もそれなりに魅力があるからです。昔は単勝や馬連がメインでしたが、その時は競馬の経験値が浅く、回収率があまり良くなかったのですが、三連複をメインにしてからは回収率が改善され、効率的な買い方をすれば的中率も思ったより悪くない事が分かってきたのです。
三連複を購入するときは、5頭BOX買いや1頭軸5頭流し等ではなく、三連複フォーメーションをオススメしたいと思います。
この三連複フォーメーションを覚えてからは的中率と回収率が上昇しました。みなさんにも是非参考にして頂き、三連複での回収率の向上のお役に立てれば嬉しく思います。
今回の目次
三連複馬券とは?
正式な名称は、馬番号三連勝複式勝馬投票法といいます。初めて発売されたのは2002年からです。
競馬における三連複馬券とは、1着から3着までの馬を全て当てる馬券の事です。1頭でも4着以降になればその馬券は紙くずになってしまいます。
的中する確率はかなり難しい種類の馬券です。一番難しいのは三連単ですが、三連複は2番目に当てるのが難しいのです。
しかし、的中した時はそれなりの高配当になる事も多く、三連複馬券を購入する人の割合はかなり多いといわれているのです。
当てるのが難しい馬券であればあるほど、オッズの歪みが生じるので、よりギャンブル性が増します。
三連複の配当
的中した時の高配当が期待できる三連複ですが、実際にどのくらいの配当になる事が多いかをご存じでしょうか?
2016年1年間のすべてのレースの平均配当と、条件クラス別の平均配当を見てみましょう。
JRA1年間の平均配当
2016年のJRAのすべてのレースは3326レースあったのですが、2016年のJRAの三連複の平均配当は22395.6円でした。
この年で最も三連複配当が低かった時は1.8倍で、逆に最も高配当だった三連複は14109.9倍でした。100円の馬券が141万円になったわけです。
これほどまでの高配当はなかなか無いですが、平均でも220倍前後になる三連複はやはり魅力的な馬券といえます。
条件クラス別の平均配当
次にクラス別の三連複の平均配当のデータをご覧下さい。
この中で最も平均配当が低いのは2歳オープンクラスの11617円で、最も高いのは3歳新馬クラスの30765円というデータになっています。
同じ三連複の配当でもクラスによって3倍近くの差があるのは少し意外な結果をいえるでしょう。
三連複の買い目数と的中率
的中した時の配当が魅力の三連複ですが、的中率と買い目点数はどのくらいかをご紹介したいと思います。
例えば12頭立ての場合は全部で220通りの買い目になり、的中率は0.45%になります。
一番多い18頭立ての場合は全部で816通りもの買い目点数になります。この場合の的中率は1÷816×100という計算式なので、0.12%となります。
つまり、三連複は買い目点数を1点だけで購入しても、ほぼ的中しないという馬券なのです。
実際は買い目点数を10点から35点位まで増やして購入するので、的中率は上記の10倍から35倍増えます。
さらに、有力な馬を中心に馬券を購入するので実際の的中率はもっと増えます。
初めて三連複を買う人へ
今まで三連複馬券を購入したこと無い人の中には、「三連複を的中するのは難しいのでは?」と不安を抱いている人も多いと思います。
たしかに単勝や複勝よりははるかに的中率が低い馬券です。しかし、馬券を購入する時に最も大切な考え方は、的中率を上げるよりも回収率を上げる事なのです。
例えば毎回単勝馬券を1万円購入すると仮定して、10回に3回的中したとします。全部で10回購入するので、総額で10万円分の馬券を購入します。
3回的中して、その配当の合計が10万円だとすると回収率が丁度100%になります。
次に三連複を毎回1万円ずつ10回購入したとして、そのうち1回しか的中しなかったとします。的中率は10%ですが、その1回の的中で15万円の配当になったとします。こうなると回収率は150%になります。
つまり、的中回数を多くする事よりもトータルでの回収率を100%以上になれば良いわけです。
初めて三連複馬券の購入を検討している方に伝えたい事は、的中率と回収率の意味を理解して効率の良い馬券の買い方をすれば、初心者の方でも回収率を安定させる事は可能だという事です。
三連複の3つのスタイル
三連複で馬券を購入するスタイルは大まかに3種類に分けられます。
- BOX買い
- 1頭軸流し
- フォーメーション
三連複BOXの長所と短所
通常、三連複馬券を購入する場合は5頭BOXや6頭BOXで買う人が多いと思います。
三連複BOXの長所は、軸馬を決めなくても良いのが最大のメリットです。軸馬を決める馬券スタイルだと、その軸馬が3着以内に来ないと的中しません。
しかしBOXだと、候補に指定した馬のどれかが来れば良いので的中率が高い買い方です。
逆に短所は買い目点数が多くなりすぎてしまうことです。
例えば7頭BOXになると的中率はかなり上がりますが、買い目点数が多すぎ て配当が購入総額より少なくなってしまうこともあります。特に人気サイド中心で三連複を購入している時に起こりえます。
買い目点数が少なすぎても当たらな いけど、多すぎても損をする場合もあるので適度な買い目点数で購入することが大切です。私の経験上では、多くても25点未満にした方良いと思います。
BOX買いだと、人気薄馬同士の組み合わせの馬券も購入することになるので効率が悪い場合もあります。
もちろん3着全部が人気薄の馬がくれば大爆発してたくさん稼ぐ事が出来ますが、あまり期待しない方が賢明です。
「競馬で勝てるのか?」にも書いた通り、儲ける為には他の人よりも勉強する事です。
さらに「競馬で勝つ為には心理戦に勝利する心構えが必要」にあるように、大勢の人達とは違う方向で考える事もギャンブルで勝ち組になるために必要なファクターだと思います。
それによって効率の良い馬券の買い方を発見出来るのです。
三連複1頭軸流しの長所と短所
BOX買いと違い、軸になるそうな馬を1頭選び、その馬が3着以内に来て初めて的中します。軸馬が3着以内に来て、さらに相手候補として選んだ馬の中から2頭が3着以内に来れば的中します。
1頭軸流しの長所は、BOX買いよりも買い目点数を少なくする事が出来ます。逆に短所は軸馬を指定するので、その軸馬が来ないとたとえ相手候補の馬が3着以内にすべて来たとしてもハズレになります。
BOX買いよりも的中率が低いのが流し馬券です。
三連複フォーメーション
フォーメーションの考え方としては、ボックス買いよりも買い目点数を減らし、1頭軸流しよりも的中率を上げる事で、長期的な回収率のバランスを保つ事が出来るテクニックです。
ボックスと流し馬券の中間的な位置づけとして見ていただければと思います。
次の章では、私がおすすめしたいフォーメーションの実例をご紹介したいと思います。
三連複フォーメーションの実例
三連複の馬券を購入する時に是非オススメしたいのが、フォーメーション買いです。ボックスよりも効率が良い買い方だと個人的には思っています。
例えば7頭BOX買いだと買い目点数が35点にもなってしまい、配当が購入総額より少ないトリガミ現象が起きてしまいますが、フォーメーションを活用すれば、8頭選んでも買い目点数が18点位で収まる時もあります。
フォーメーションは様々なフォーメーションがあり、それぞれ長所と短所があります。レース展開を予想し、その状況に応じたフォーメーションを組む事が重要になってきます。
それでは代表的なフォーメーションをいくつかご紹介しましょう。
三連複フォーメーション:1-4-7(買い目点数18)
このフォーメーションは私が一番多く利用するパターンの買い方です。軸馬以外で7頭まで選べるのに、買い目点数が18点に抑える事が出来るのがメリットです。
まず下の画像を見て下さい。「1着・1頭目」と書いてある行には1番だけチェックが入っています。このフォーメーション画像は3行ありますが、それぞれ1行ずつに対して、チェックが入っている馬が3着以内に1頭でも来れば的中という意味です。
つまり、このフォーメーションでは「1着・1頭」の行は1番しかチェックが入っていないため、この1番の馬が3着以内に来なければハズレという意味になります。
次に2行目をご覧下さい。この行には1番から5番までにチェックが入っています。この意味は、2番から5番までの馬が3着以内に1頭でも入れば良いという意味になります。
例えば2頭軸流しの三連複を購入する場合は、この2行目には1番と2番にしかチェックがない状態の事を意味しています。
しかし、このフォーメーションでは2番から5番までの4頭のどれか1頭でも3着以内に入れば良いのです。
これによって2頭軸流しより格段に的中率が上がります。2頭軸の2頭目が4頭の中から選べるからです。もちろんその場合でも1行目の1番が3着以内に来ることが大前提ですが。
次に3行目をご覧下さい。ここには8番までチェックが入っています。
先ほど説明した1行目の1頭がまず3着以内に入り、もう1頭が2行目の4頭の中から1頭以上が3着以内に入る事が前提条件になりますが、最後の1頭は2番から8番までのどれかが入れば的中という意味です。
例えば、順不同で1番、4番、8番の馬が3着以内に来れば的中になります。もちろん3行目の6番から8番の3頭が来なくても、2行目の2番から5番のうち2頭が3着以内に来ても的中です。1番、3番、5番が来ても的中という事です。
ただし、6番から8番の馬のうち、2頭が3着以内に来た場合はハズレになります。BOX買いだとチェックした馬さえ来れば的中ですが、フォーメーションの場合は1つの行にそれぞれチェックしてある馬が1頭以上来ないとダメという事になります。ここがBOX買いとの違いです。
例えば8頭BOX買いの場合、上の画像で表現すると、1行目から3行目まで全てに8番までチェックが入っている状態と同じ意味になります。
ちなみに8頭ボックスだと買い目点数が56点にもなってしまいますので、現実的な方法でありません。
三連複フォーメーションを考える時は、1行目には本命、2行目には対抗クラス、3行目には人気薄だけど、もしかしたら来そうな馬にするのがスタンダードな方法です。
人によっては1行目を人気薄の馬にして、本命を2行目に入れる人もいますが、もし1行目の1頭が3着以内に来ないとハズレてしまうので、勇気がいる方法です。私の場合は1行目には本命を入れます。
ただし、全てを人気馬で組むのはダメです。的中率は上がりますが、長期的な回収率は意外に上がらないです。
1番人気から3番人気が全て同時に3着以内に来る確率はわずか7.5%しかありません。100レースで8回もないのです。「競馬は人気馬だけを買い続けても損をする」に詳細があるので一度ご覧下さい。
三連複フォーメーション:1-3-7(買い目点数15)
次に解説するのは、1-3-7というフォーメーションです。1-4-7よりも買い目点数が15と少ないのが特徴です。
最大7頭まで選んで15点で買えるのは魅力的だと思います。このパターンも良く利用します。しかし、1-4-7よりもリスクが増える事があります。
それは3行目だけチェックが入っているのが4頭に増えるので、1行目の1頭は3着以内に来たとして、他の2頭が3行目の5番と7番が来てしまった時はハズレてしまうのです。
3行目だけしかチェックがない馬を多くすると、その馬の中で2頭来てしまう確率が上昇します。
人気薄の馬にしているだけに、もし本当に3行目だけチェックしてある馬が2頭来てしまうと高配当馬券をギリギリで外してしまう事になるので、非常に悲しい気持ちになってしまうでしょう。
1-3-7を使う場合は、2行目の3頭のうち、どれか1頭が高確率で3着以内に来る自信がある時に使うのが良いと思います。あとは出走頭数が10頭位と少ない時は私も使う事があります。
三連複フォーメーション:1-3-6(買い目点数12)
次にご紹介するのは1-3-6のフォーメーションです。上の1-3-7の3行目を1頭減らした陣形です。買い目点数が12と絞れるのが長所です。
コツを掴むことが出来ればこの12点数でもちゃんと的中する事も少なくありません。
この場合は軸馬以外を6頭まで選べるのですが、自分の予想の中で3着以内にくる馬が7頭以内に絞れるなら活用するのもアリだと思います。
12点×500円で買っても6000円なので、人気馬同士で決着してもトリガミになる可能性も低いです。
このフォーメーションで千円ずつ買って12000円の投資で、10万円前後の払い戻しになる可能性も十分あります。私も何度がこの方法で嬉しい思いをしたこともあります。
三連複フォーメーション:1-5-8(買い目点数25)
次は1-5-8というフォーメーションです。軸馬以外を8頭まで選ぶことが出来るので、1行目の軸馬が3着以内にくれば、比較的高い確率で的中したりします。
1番人気から9番人気までで組み合わせれば的中率は高いでしょう。しかし、買い目点数が25点に増えてしまうのが短所です。
三連複フォーメーションを初めて使ってみようと考えている人にはオススメします。もちろんトリガミになる可能性も高いですが、フォーメーションを活用することに慣れる意味で100円ずつ2500円の投資になりますが、お試しで購入してみても良いかと思います。
回収率よりも的中率重視のフォーメーションといえるでしょう。
三連複フォーメーション:2-6-6(買い目点数16)
次にご紹介するのは2-6-6のフォーメーションです。1行目に2頭チェックが入っているパターンです。
今までのフォーメーションと違い、3着以内に来る候補の馬を2頭選ぶことが出来るのが最大のメリットです。
今までのフォーメーションの場合は、1行目の1頭が3着以内に来なければハズレですが、このフォーメーションは1行目の2頭のうち、どちらかが3着以内に来れば的中できます。1頭がハズレても的中の可能性を残す事が出来るフォーメーションです。
このフォーメーションの場合は、1行目の1頭目を人気馬、2頭目を人気薄だけど3着以内に来そうな馬にする事が一般的です。
1行目の2頭が2頭共に3着以内に来る可能性もあります。その場合は残りの1頭を2行目と3行目の4頭の中から来れば的中します。
デメリットは、1行目を増やすと2行目と3行目の数を増やせないという事になります。買い目点数が増えてしまうからです。
2-7-7にすると買い目点数は25、2-8-8だと36と増えすぎてしまうのが短所です。
冒頭でも書いたのですが、買い目点数は20点未満にするのが私の基本的な考えなので、人気薄も買いたい私の場合は2-6-6よりは1-4-7で買う場合が多いです。
三連複フォーメーション:3-6-6(買い目点数19)
最後にご紹介するのは3-6-6のフォーメーションです。先ほどの2-6-6に1行目の軸馬をさらに1頭増やしたパターンです。
軸馬を3頭選べるので、安心感が高いフォーメーションだと思います。1-6-9と同じくこれも初心者の方にオススメしたいフォーメーションのひとつです。
買い目点数も19点と現実的な範囲ですし、6頭BOXにかなり近い形の馬券です。6頭BOXは買い目点数が20点なので、あまり違いが無いかもしれませんがこのようなフォーメーションで購入する人もいます。
三連複フォーメーションは様々なパターンがあります
今回紹介した三連複フォーメーションは極一部です。これ以外でも様々なバリエーションがありますので、レース展望によって使い分けて欲しいです。
三連単のフォーメーションはよく使っているけど、三連複はBOX買いや1頭軸流しだけで購入していた方も多いと思います。
三連複でもフォーメーションを活用すれば、効率よく買い目点数を絞れて的中率と回収率のバランスを整えることが出来ると思っています。
色々な三連複フォーメーションを調べたい場合は「馬券シュミレーション」を使いながら試してみましょう。
※ちなみにフォーメーションは、三連単や馬連でも活用できる手法です。三連単フォーメーションはこちらからご覧いただけますし、馬連でのフォーメーションの考え方はこちらをご覧下さい。