アメリカで生まれたワイルドラッシュは、通算キャリアが16戦8勝を記録しており、アメリカと日本の両国でG1タイトルホースの産駒を輩出しています。
2011年にはサイアーランキングで17位を記録したのですが、近年は40位前後で推移しています。
そんなワイルドラッシュのデータを見ていきましょう。
今回の目次
ワイルドラッシュのプロフィール
1994年に生まれたワイルドラッシュは、1996年12月の未勝利戦でデビュー。このデビュー戦で快勝する。
翌3歳時の5月にイリノイダービーを制して重賞初勝利を遂げる。このレースでレコード勝ちを記録した。
次戦のベルモントSでは、2番人気になるが結果は6着に敗れた。
4歳の古馬になってからは、カーターハンデキャップでG1初勝利。続くメトロポリタンハンデキャップでも勝利してG1を連勝。
BCスプリントにも挑戦したが、この時は14着と大敗してしまう。この年で現役引退して翌99年から種牡馬生活を始める。
当初はアメリカで種牡馬生活を送っていたが、2004年からは日本でも併用されるようになる。
この2004年には産駒のパーソナルラッシュがダービーグランプリを勝ち、さらにアメリカでも産駒がG1タイトルを複数獲得する事があったワイルドラッシュの種牡馬としての評価が急上昇。
人気が急騰した事で、種付け頭数も毎年100頭以上と人気種牡馬となった。
2011年にはトランセンドがドバイワールドカップで2着と健闘し、ジャパンカップダートでは連覇を果たす等の活躍を見せた。
産駒の躍進でサイアーランキングも17位と躍進。2008年からは5年連続で70頭以上に種付けしている。
2014年以降は30頭未満と種付け頭数自体は減少傾向にある。
サイアーランキングの推移
- 2015年:42位
- 2014年:38位
- 2013年:36位
- 2012年:33位
- 2011年:17位
種付け料
70万円
代表産駒
トランセンド、クリールパッション、パーソナルラッシュ、ブラウンワイルド、ティアップワイルド、ナイキマドリード、ドコフクカゼ等
血統
乳のワイルドアゲインは、第1回目のBCクラシックの勝利馬で、種牡馬としてもノーザンダンサーの血脈を含まないニアークティック系を継承し、それを発展させている歴史に名を残す名馬である。
母のローズパークは、カナダのG1シリーンSを勝った馬で、母系の従兄弟にミドルパークSを勝ったハイールらがいる。
母父のプラグドニクルは、アメリカのスプリンター王者で、4つのG1タイトルホルダーでもある。
ワイルドラッシュ産駒のデータ
次にワイルドラッシュ産駒の成績を見ていきましょう。これからご紹介するデータは2014年1月1日から2016年7月3日までのデータを基に分析していきます。
場所別(芝コース)
ワイルドラッシュ産駒はダート適性馬が殆どなので、芝を走る産駒自体が少ないです。
実際に芝を走ったとしても、上のデータを見れば明らかで東京で1勝しているのみで、他の競馬場では1着はおろか、2着すら殆ど無いです。
東京で1着が1度有りますが、それ以外は2着も無いので東京が得意という訳ではない事を念頭に置いておいてほしいです。
場所別(ダートコース)
ダートの場合は出走数も多いので、データの信頼度が芝よりも遙かに高いです。
上のデータを見ると一番勝率が高いのは中京競馬場の13.5%で、単勝適性回収値も100を超えています。
他にも東京や札幌での回収値も高いので、中京と東京のダートでは好走する事がありそうです。
ダートで苦手な傾向があるのは、函館や小倉を苦手としています。しかし、苦手と言っても勝利する事もあるので、ダートでは競馬場毎の成績に過敏になる必要は無いと思います。
クラス別(芝コース)
クラス別の成績も見ていきましょう。芝のレースでは元々出走回数が少ないのでそれほど参考にならないと思いますが、このデータを見ても芝では未勝利戦を勝つのが精一杯といった感じです。
500万下クラスに昇級できても殆ど馬券になる事がありません。
クラス別(ダートコース)
ダートのクラス別の成績を見ると、芝よりはダイブ好走する産駒もいます。
新馬戦からオープン特別クラスまでなら十分勝負できると思います。
ただし、重賞レースになるとかなり厳しい血統といえると思います。2014年以降の縦走レースは3着が2回しかありません。
ダートが得意といっても、下級クラス限定で考えた方が良いです。
距離別(芝コース)
距離別の成績データも見てみたいと思います。芝で唯一勝っているのは1400mから1600mまでのレースです。
それ以外は勝てていないので、短距離や長距離の芝は買わない方が良いでしょう。
距離別(ダートコース)
ダートになると、短距離でも2400mまでの長めの距離になっても問題ないと思います。
単勝適性回収値を見ても、ダートに関しては距離不問と評価しても良いと思います。
馬場状態別
馬場状態別に評価した場合、ダートではどんな馬場状態になっても問題なく走れる産駒だと思います。
良馬場でも不良馬場でも回収率に大きな差が無いです。
逆に芝に関してはデータが少ないので、なんとも評価しづらいです。
性別と年齢別
次に牡馬・セン馬と牝馬の年齢別の成績を分析してみましょう。下の2枚のデータがありますが、上が牡馬・セン馬、下の画像データは牝馬になります。
牡馬とセン馬から見てみましょう。上のデータを見ると、牡馬の場合は2歳から長期間にわたって力を発揮できる産駒が多いです。
5歳や6歳の古馬になっても力の衰えが少なく、3着以内であれば十分可能性があります。
牝馬の場合は牡馬と少し違って、5歳以降になるとなかなか馬券に絡めなくなる産駒が多いです。
ワイルドラッシュ産駒の牝馬を買うときは、5歳未満にした方が良いでしょう。
ワイルドラッシュ産駒の馬券の買い方
2014年以降、ワイルドラッシュ産駒は54勝していますが、そのうちダートが53勝しています。
つまり、完全なダート血統です。芝で馬券を買うことが基本的に期待できないと思った方が良いです。
ダートでは基本的にどんな競馬場でも走れますが、特に中京での回収率が高いことを覚えておいて下さい。
ダートであれば、距離や馬場はどんな条件でも走れます。極端な長距離にならなければ良いです。
牝馬よりも牡馬の方が古馬になっても活躍できるので、高齢になった牝馬は割り引いた方が良さそうです。